ブランド設立15周年NEWS

先日の1月7日でroundaboutはブランド設立15周年を迎えました。
まさかこれだけの長い期間ブランドを続けられるとは
自分でも思っていなかったというのが正直なところです。

10周年の時は前日に息子が生まれたこともあり、
周年どころではなかったことを思い出しました。
15年、考えてみるとなかなか長い年月ではあるのですが、
僕にとっては気付いたら、あっと言う間に過ぎていったという感覚です。
因みにブランド名のroundaboutですが、15年前に「遠回り」という意味で付けた
名前になります。
自分自身を表す言葉としてしっくりくると思って。

子供の頃に始めて今でも大好きなサッカーは12年間続けました。
※実際に好きになってからは10年ですが。
15年間続けているブランドに関してはずっと変わらず好きでいられており、
さらには年々その好きの度合いが増しているぐらいです。
毎シーズン、新たな洋服を企画・デザインすることが楽しくて仕方ありません。

これまで苦しいこと・辛いことがほとんどだったはずなのですが、
たまに訪れてくれる大きな喜びのおかげでなんとか辞めずに続けてこれています。
挫折や屈辱を味わうとよく「心が折れた」という表現をされますが、僕の場合、
心なんてとっくにバキバキに折れていて、でも、その折れたものの中に細い神経というか
糸のようなものだけがひょろっと残っていて、それだけでなんとか繋ぎ止めている
といったイメージが当てはまるような気がしています。

僕自身においては子供の頃から一度に複数のことを一緒にできなかったり、
不安や心配にかられて何度も確認作業をしてしまうところがあったり、
それでもどこか抜けていたり・忘れたりすることが多かったり、
人に物事を任せることができず、自分の目で見ないと安心できなかったり、
頭の中で思ったことを口に出さずにいられなかったり(これはだいぶ抑えられるように
なってはきましたが)となかなか生きづらい性格というか、ちょっとした障害というか、
そういったものを抱えて生きてきました。
きっとそれによって誰かに嫌な思いや迷惑をたくさんかけてきたのだろうなと。

ただ、それらに加えて、人と少し違うのは同じことをずっと続けられることと
1つのことに没頭し続けられることです。
それもあってか、翌シーズンのサンプルのデザインを描き始めるとなかなか途中で
中断することができず、夜中まで1人で作業をし続けることが頻繁にあったり、
展示会が終われば全国のお店の方に会いに行き、お話をさせていただくといったことを
15年間ずっと変わらず続けていたりします。
全国のお店を回ることに関してはきっと非効率的なことで、一般的には無駄とさえ
考えられることなのかもしれません。
でも、言葉ではうまく表現できないのですが、僕にとってはそれがとても大切なことで、
やる意味や価値のあることだと思えるため、何の苦もなく続けています。
それによって数字の面などで何か変わるわけでもないことももちろん理解していますが。

そんな15年間を振り返って、僕はきっとこれからもずっと変わらないのでしょう。
今年も来年も3年後も5年後も。
なかなか器用に・上手に生きることができないと自覚してはいますが、それも僕なので、これからも遠回りしながらやっていこうと思います。


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